子どもの貧困 苦しい現状

中学教師が子どもの貧困の現状を公表します。

知的障害シングルマザーの子育て

      2016/04/08

知的障害のあるシングルマザー

子どもの貧困の原因は親の所得にあります。
平均程度の収入があれば、それなりの生活や教育はできますが、
世帯所得の平均値の半分程度しか稼いでいない人にとっては、
普通の生活もままならないはずです。

このような状況で子育てをしているのは、
シングルマザーがほとんどです。
しかし健康な女性であれば、仕事と育児を両立し、
手当などを上手に生かして生活しています。

一番問題なのは、精神的および肉体的に健康でない
シングルマザーの子育てです。
「子どもの貧困」という問題の中で、
最近クローズアップされている人たちです。

私が勤める中学にも知的障害のあるお母さんに
女手ひとつで育てられている女子生徒がいました。

その生徒は、年頃の女の子なのにも清潔感がないし、
文房具などもほとんど持っていませんでした。
虐待の疑いもあったので、生徒と母親それぞれに
生活実態を聞いてみました。

生徒の話だと、たびたび電気やガス、水道が止められ、
お風呂に入れないことが多い。
また、文房具を買うお金がないので、友達からもらったりしている。
どうしても買いたいときは、洋服をブックオフで買い取ってもらい
そのお金で購入していると話していた。

母親の話だと、仕事は深夜に荷物の仕分けのアルバイトを
していたが、それだけだと足りないので、
夜のお仕事を始めたというのです。

しかし、体調不良で頻繁に休むため、
ダブルワークでも生活が困窮していると言っていました。

知的障害者が母親になると損をすることが多い

この母親には「就学援助」という制度について
教えていました。
これは、給食費の免除や学用品費の補助が受けられる制度です。

就学援助の審査も通ったので安心していましたが、
生活実態の聞き取りをしたときに、
「しまった」と思うことがありました。

母子家庭等の世帯が受け取れる「児童扶養手当」を
受けていなかったのです。
知らなかったそうです。

シングルマザーなら児童扶養手当がもらえることは、
いろいろなところで知る機会があります。
ところが知的障害のある人は、知ることができないのです。

子どもの教育を最優先に考えてほしい

この母親には、諭すように言いました。

「まずは子どもの教育を最優先に考えるためにも、
夜の仕事は辞めたほうがいい。そして、最小限の働きでも
暮らしていける方法を考えよう。」

そして、今年度から生活保護が認められたようです。

本来、母子家庭であったとしても、
親が働いて子どもを育てるのが理想なのですが、
それがままならない人もいます。

貧困生活をして子どもを悲しませるよりは、
国や国民に頼り、生活保護を受けたほうが
よいシングルマザーもいるのです。

 - 子どもの貧困 ,